はじめに
『塾に行かなくても勉強ができる子に育てたい』という親御さんは少なくないと思います。
- 地方にお住まいで、近くに適当な学習塾がない
- 費用対効果が望めない
- 教育費を節約したい
- お子様が集団授業に馴染めない
- 時間が拘束される上に通塾までの時間がもったいない
- 送迎が大変
等々、ザッと考えただけでも、たくさん出てきます。
本日は、このようにお考えの保護者の方にオススメしたい本をご紹介します。
まず、著者の森田敏宏さんは『地方にお住まいの方で、塾に行けなくても行けないご家庭』向けに書いた本であることを前置きしておきます。
決して、学習塾を否定している本ではないので悪しからず!(笑)
著者の経歴
私が、書籍を選ぶ際に重要視しているのが著者の経歴です。
著者の森田敏宏さんは、東京大学卒業の医学博士です。
プロフィールを抜粋しますと、独自に開発した集中法で、地方の新設校から最難関の東京大学医学部に合格。
その後、循環器内科医としてご活躍された後、医師としての活動のほかに、医療法人の経営、企業コンサルタント、人材育成など、多方面で社会貢献されています。
中でも著者が得意としているのが、集中力アップやダイエットの指導であり、他にも、『東大ドクターが教える集中術』『東大理Ⅲにも受かる7つの法則』『やるべきことがみるみる片づく東大ドクター流やる気と集中力を引き出す技術』等を出版されています。
著者の経歴からも、教育者では無いのかもしれませんが、多くの東大生や医療関係者とのコンタクトを持っており、著者自身も自らの学習方法で東大医学部合格という実績を兼ね備えていることから、著書の内容の信憑性は極めて高いのではないでしょうか。
著者が一番に言いたいこと
著者が読者に伝えたいことは、たいてい本の帯に書かれています。
帯の表側に書かれた内容をまとめてみますと、
- 小学校低学年の過ごし方で学力は9割決まる!
- 東大脳は家で育つ!
- 東大医学部の学生にインタビューしてわかった本当に賢い子の5つのルール
続いて帯の裏面は、
・小学校低学年の間に、どこでも通用する「一生モノの基礎力」を身につけよう!
帯を読むだけでも、衝動買いしてしまった私のように、教育熱心な保護者の方は惹かれるものがあるのではないでしょうか。
本の要点(その1)〜個性を伸ばすことが親の役目
体育から音楽、そして勉強まで何でもできる子供は少ない。
美術が苦手な子がいたって気にすることはない。
その代わりに、子供の良いところ(長所、得意分野)をとことん伸ばしてあげよう。
そのためには、親が少しでも早い段階で子供の才能を見抜くこと。
低学年のうちは、様々なジャンル(習い事など)を試す中で、得意分野を見つけ出し、その「脳内回路」を作りあげることが大切である。
勉強においても、焦らずに子供のうちから勉強の「脳内回路」を作ること。
本の要点(その2)〜学習習慣の定着化
東大医学部生のアンケート結果から、ほとんどの学生が『勉強は帰宅後、集中して行う』ことがわかった。
つまり、学校の宿題は、「帰宅後1時間後に決めてやる」等と時間を決めて、集中的にやることが大切である。
集中して勉強できる習慣を低学年から身につけることが大変重要。
本の要点(その3)〜勉強の基本は「読む力」「書く力」「計算力」
大人になって欠かせない3つの力がある。
それは、「読む力」「書く力」「計算力」である。
「読み書き算盤」といわれているように、この力がないと、社会人になったとき、自分の力で生きていけない可能性が高まる。
そういった意味でも、この3つの力は「一生モノの力」といって良いでしょう。
「読む力」の鍛え方
多くの文章を読み、活字に触れ、速い速度で読めるようにする。
読解力を身につけるためには、ある程度まとまった文章を必要がある。
なおかつ、読む速度もある程度速くなった方が好ましい。
そこにはワーキングメモリーという脳が関係してくる。
最初は子供の好きな本、興味のある本をどんどん読むことをお勧めする。
「歴史の勉強になる」という観点からすれば、歴史マンガでも良い。
「書く力」の鍛え方
漢字ドリルなどを、毎日短時間で良いので解くようにする。
繰り返し書くことで漢字の脳内回路ができ、自然と頭に入ってくる。
東大医学部生のアンケート結果からは、3人に1人が公文式に通っている。
公文式に通わず、自宅で学習する場合も、学年の枠にとらわれず、どんどん漢字の学習を進めていったほうが良い。
早い段階から漢字の脳内回路を作っておいて、デメリットは特にない。
「計算力」の鍛え方
小学校低学年であれば、どんな問題集でも大差はないので、子供が気に入ったものを選べば十分である。
わざわざ購入しなくても、学校から配布される計算ドリルをやらせるだけでも良い。
それでも、問題集に悩んだ場合には、小学生の頃から公文式に通っていた東大生が多いことから、公文式の問題集をやらせるのが、実績からしても合理的である。
ポイントは、解き方である。
解くときは速度と正確さ、両方を意識する必要がある。
例えば、20題の計算問題を何分で解くか、時間を決めて集中して解く形が良い。
- 目標タイムを設定する
- 目標が達成できた瞬間をイメージする(やる気ホルモンが出る)
- ストップウォッチを活用して、一心不乱に問題を解く(集中力)
- 解き終わったらストップウォッチを止める
- 目標タイムを切れたら、思い切り喜ぶ(さらにやる気ホルモンが出る)
その他、気になる内容
- 早期英語教育を推奨している
- 計算力の更なる向上に算盤(そろばん)は効果的である
- 脳の発育に有酸素運動は効果的である
- スマホは集中力の低下に繋がるため、与える場合には慎重に
おわりに
以上が、森田敏宏著「塾に行かなくても勉強ができる子」のご紹介でした。
我が家の教育方針である、「個性を伸ばす」ことを肯定的に捉えてくれたことが嬉しかったのと、「読み書き算盤」の重要性を改めて認識させられ、今後の学習方針においても、読書と漢字の書き取りが最優先項目であることが揺るぎないものとなりました。
また、我が家では長男が算盤を習っており、既に「計算力」が効果として表れております。その算盤についても、推奨してくれていたのも心強かったです。
低学年までに学習の習慣化を身につけることはとても大切です。
ご紹介した部分は、ほんの一部となります。
他にも子供の成長について、運動や食生活についても触れておりますので、是非、興味がある方は目を通してみては如何でしょうか。
それでは、本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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