【書評】なぜ、東大生の3人に一人が公文式なのか?

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自学自習のヒントが隠された1冊

前回、『塾に行かなくても勉強ができる子の習慣』をご紹介させて頂きましたが、同書籍において、東京大学医学部生の約3分の1が幼少期に公文式に通っていたという驚くべき事例が挙げられていました。

私達夫婦は公文式に通っていた経験がありません。

そのため、公文式はどこにでもあって、ただ教室でプリントを解いて、先生が丸付けをするだけのイメージしかありませんでした。

先生といっても、教育者としての経歴が決して必要な訳ではなく、子供に対して熱意を持って指導に当たれる方であれば、誰でもなれる訳であり、月謝も通常の学習塾とほぼ変わらず、傍から見れば正直高いといった印象でしかありませんでした。

しかし、今までに多くの東大生を送り込んできた公文式が築き上げてきた実績は、紛れもない事実です。

公文式の教育理念とは一体何なのか、私自身、大変気になったので、おおたとしまさ著『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』を読んでみましたので、ご紹介したいと思います。

著者のプロフィール

著者は、麻布中学校・高校を卒業後、東京外国語大学英語学科中退、上智大学英語学科卒業の学歴を有しています。

難関私立中学校の受験経験者であり、帰国子女が多く集う名門上智大学英語学科を卒業ですから、英語のスキルも相当なものかと思います。

その後、リクルート入社後、独立して育児・教育ジャーナリストとして、ご活躍されており、学校や塾への取材を通じて、教育関連の書籍を多数出版されています。

小学校教員としての経歴もお持ちのようで、教育業界において有名な方のようですね。

そんな、「おおたとしまさ」さんが、公文式を取材して描き下ろした今回ご紹介する本の信ぴょう性は極めて高いといって良いでしょう。

帯の確認

表面
  • 秀才を育てる魔法の教室か?ただの計算訓練所か?
  • 全世界の学習者数約427万人!秘密を明かす!
裏面
  • 公文式は「塾歴社会」への登竜門
  • 「やってて良かった!」現役東大生座談会
  • なぜ月6000円で学力が伸びるのか?
  • 「E-pencil」導入で英語の受講者が急増
  • ビッグデータ解析で教材を改定
  • 速く進む子と続かない子の差は何か?
  • 神童の中にも公文式が合わない子供はいる
  • 塾講師・学校の先生からの評判は?
  • 公文式で身に付く、「計算力」よりも価値のあるもの
  • 公文式の3つの弊害とは?

公文式を第三者的な立場で考察している名著

本屋で公文式のドリルを多く目にすることはあっても、公文式について書かれた本というのは殆ど無いかと思います。

子供の習い事において、まず候補に挙げられるのが公文式。

近所にあって、気軽に通える上に、実績も折り紙つきですから、私も算盤教室にしようか公文式にしようか悩んだ時期がありました。

そんな公文式について、第三者的な立場で、良い面だけではなく、気をつけるべき点までもを著者の率直な意見を交えながら1冊の本にまとめてくれているので、これから公文式を通わせようかと悩んでいる保護者の方には自信を持ってお勧めします。

また、我が家のように公文式の教育理念を知ることで、家庭学習の参考にするのも十分ありです。

公文式と学研教室をは似て非なるもの

学習塾の取材を専門としている著者だけに、このような比較検討ができるのもこの本の面白いところだと思います。

ネタバレとなってしまうので、当ブログでは詳細は差し控えますが、公文式と学研教室は街のいたる所にありますので、果たしてどちらが良いのか気になるところですよね。

実は教材の設計理念に大きな違いがあると著者は述べています。

気になる方は、是非、本を読んでみて下さいね。

文章題や図形問題はあえてやらない!(衝撃)

公文式は算数・数学から始まった。

一言で言えば、高校数学の学習を容易にするためのプログラムである。

高校数学までの全てをカバーすることが目的ではないことがミソである。

公文式の創始者である公文公(くもん・とおる)は、もともと高校の数学の教師であり、代数系の計算力を高めておけば、文章題や図形問題は自ずとできるようになるという信念を持っていたそうだ。

そこで、あえて文章題や図形問題を捨て、計算能力を高めることに特化した教材を開発したとのことである。

過去には保護者からも「文章題や図形問題も解けるようにして欲しい」という要望が出た際に、教材に取り入れたこともあった。

しかし、逆に文章題や図形問題を教材に組み込んだ途端に、子どもたちの自学自習のスタイルが崩れ、現場の混乱を招いたそうだ。

公文式が計算問題に特化しているのは、子どもたちのやる気を高め、自学自習のスタイルを築き上げるという大きな意味があったということですね。

本を読んでの感想

公文式の良い点は、自学自習の重要性を第一に考え、子供のモチベーションを上げていくことに一番力を入れている。

そのため、思考力が必要となる文章題や図形問題を敢えて省き、無理をせず、無理をさせず、教えず、毎日一定の努力を続けることで、自学自習のできる子供を育てることを基本的な指導スタイルとしている訳ですね。

我が家の教育方針でも、自学自習と学習習慣は大変重要視している点です。

難しい問題を無理にやらせることで、子供のモチベーションが低下してしまえば、それこそ自学自習のスタイルが崩壊してしまうことでしょう。

四谷大塚の「リトルくらぶ」は、中学受験を検討しているお子さんを対象としている通信講座であり、3年生からは問題の難易度も上がってきています。

今取り組んでいる教材が、本当に長男の学力とマッチしているものなのか、しっかり見極めながら、学習を進めていきたいと改めて考えさせられました。

以上が、おおたとしまさ著『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』のご紹介でした。

新書ということもあり、気軽に読み進められる分量で、大変読みやすい1冊です。

我が家のように公文式に通っていないご家庭でも、参考になる点が多かったので、お勧めしてみました。

本日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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